Mensura Zoili(芥川龍之介)のあらすじ・登場人物
作品の価値を測る器械
- 風刺
- 幻想
- 文字数
- 4,050字
- 読了目安
- 約8分
- 表記
- 新字新仮名
- 種別
- 小説
この作品について
船のサルーンで出会った男から、芸術作品の価値を測定する器械「メンスラ・ゾイリ」を備えたゾイリア共和国の話を聞く、夢の形式の初期短編。当時の批評への皮肉を含み、友人の久米と「煙管」の名が出てくる。
あらすじ
語り手の「僕」は、船のサルーンで、近眼鏡をかけた角顎の男と向かい合っている。退屈しきった男は、ゾイリア共和国の話を始める。そこはホメロスを非難した学者ゾイロスの国で、大学の教授たちが小説や絵の価値を測る器械「メンスラ・ゾイリ」を作り、外国から輸入される書物や絵を税関でそれにかけているという。日本の作品は成績がよくなく、友人の久米の小説や、僕の「煙管」も、低い評価を受けていると男は言う。ゾイリア人自身の作品は法律で測定が禁じられ、測ると最低の価値を指したという風説もある。その時、船が大きく揺れて男は椅子から転げ落ち、衝突の音がして、僕は書斎のロッキング・チェアで昼寝から目を覚ます。
登場人物
- 僕 船に乗っている語り手
- 角顎の男 ゾイリアの話をする近眼鏡の男
冒頭部(原文より)
僕は、船のサルーンのまん中に、テーブルをへだてて、妙な男と向いあっている。――
「Mensura Zoili」芥川龍之介(青空文庫)
末尾部(原文より)
気がついて見ると、僕は、書斎のロッキング・チェアに腰をかけて St. John Ervine の The Critics と云う脚本を読みながら、昼寝をしていたのである。船だと思ったのは、大方椅子の揺れるせいであろう。 角顋は、久米のような気もするし、久米でないような気もする。これは、未だにわからない。
「Mensura Zoili」芥川龍之介(青空文庫)
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