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Mensura Zoili(芥川龍之介)のあらすじ・登場人物

作品の価値を測る器械

  • 風刺
  • 幻想

芥川龍之介 1917年(大正6年)1月 「新思潮」

文字数
4,050字
読了目安
約8分
表記
新字新仮名
種別
小説

この作品について

船のサルーンで出会った男から、芸術作品の価値を測定する器械「メンスラ・ゾイリ」を備えたゾイリア共和国の話を聞く、夢の形式の初期短編。当時の批評への皮肉を含み、友人の久米と「煙管」の名が出てくる。

あらすじ

語り手の「僕」は、船のサルーンで、近眼鏡をかけた角顎の男と向かい合っている。退屈しきった男は、ゾイリア共和国の話を始める。そこはホメロスを非難した学者ゾイロスの国で、大学の教授たちが小説や絵の価値を測る器械「メンスラ・ゾイリ」を作り、外国から輸入される書物や絵を税関でそれにかけているという。日本の作品は成績がよくなく、友人の久米の小説や、僕の「煙管」も、低い評価を受けていると男は言う。ゾイリア人自身の作品は法律で測定が禁じられ、測ると最低の価値を指したという風説もある。その時、船が大きく揺れて男は椅子から転げ落ち、衝突の音がして、僕は書斎のロッキング・チェアで昼寝から目を覚ます。

登場人物

冒頭部(原文より)

 僕は、船のサルーンのまん中に、テーブルをへだてて、妙な男と向いあっている。――

「Mensura Zoili」芥川龍之介(青空文庫)

末尾部(原文より)

 気がついて見ると、僕は、書斎のロッキング・チェアに腰をかけて St. John Ervine の The Critics と云う脚本を読みながら、昼寝をしていたのである。船だと思ったのは、大方椅子の揺れるせいであろう。  角顋は、久米のような気もするし、久米でないような気もする。これは、未だにわからない。

「Mensura Zoili」芥川龍之介(青空文庫)

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