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まざあ・ぐうす(北原白秋)のあらすじ・登場人物

白秋が日本の子供へ贈る童謡

  • 風刺
  • 翻訳

北原白秋 1921年(大正10年)

文字数
24,442字
読了目安
約49分
表記
新字新仮名

この作品について

イギリスやアメリカで古くから歌い継がれてきた伝承童謡「マザー・グース」を、詩人・北原白秋が日本の子供たちの言葉と調子で訳した訳詩集。1921年(大正10年)に刊行され、日本でのマザー・グース紹介の出発点となった。民謡のような歯切れのよい動律で、遊戯唄、なぞなぞ唄、ねんね唄など多彩な童謡が収められている。

あらすじ

「マザア・グウス」は、お母さんがちょうの背に乗って空を飛ぶ、おばあさんの名で伝えられてきた英米の童謡の総称である。白秋は、こうした童謡を日本の子供たちに贈るため、一行一行をほとんど逐次に、民謡語の動律で歌えるように訳していった。巻頭の序詩に続いて、「お月さま光る」「おもちゃのうま」のように子供が体を動かして歌う唄、「顔あそび」「このベル」のように顔や手足を使って遊ぶ手遊び唄、ことばの引っかけで楽しませるなぞなぞ唄、ねんね唄などが並ぶ。巻末には、翻訳の方針や苦心を記した白秋の「巻末に」がつく。

冒頭部(原文より)

マザア・グウスのおばあさん、 いつもであるくそのときは、 きれいながちょうの背にのって、 空をひょうひょう翔けてゆく。 マザア・グウスのすむ家は、 一つ、ちんまり、森の中、 戸口にゃ一羽の梟が みはりするのでたっている。 むすこがひとりで名はジャック、 その子まずまずお人よし、 ずんとよいことせぬ代わり、 ずるいわるさもようしえぬ。

「まざあ・ぐうす」北原白秋(青空文庫)

末尾部(原文より)

おしまい よぼよぼがらすが 一羽地にとまった。 そこでお謡もちゃんちゃんだ。

「まざあ・ぐうす」北原白秋(青空文庫)

名文

「だァれがころした、こまどりのおすを」 「そォれはわたしよ」すずめがこういった。 「わたしの弓で、わたしの矢羽で、 わたしがころした、こまどりのおすを」

「誰が駒鳥を殺したか」(Who Killed Cock Robin)の白秋訳の冒頭。問いと名乗りの掛け合いが、子供の唄らしい調子で続いていく。

へっこら、ひょっこら、へっこらしょ。 ねこが胡弓ひいた、 めうしがお月さまとびこえた、 こいぬがそれみてわらいだす、 お皿がおさじをおっかけた。 へっこら、ひょっこら、へっこらしょ。

「Hey Diddle Diddle」を訳した「お月夜」の全編。囃し言葉を「へっこら、ひょっこら」と日本の調子に移した、白秋らしい訳の妙が味わえる。

原文を読む

原文は青空文庫で公開されています(アプリからも同じ本文をダウンロードして縦書きで読めます)。

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