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鱷(ドストエフスキー)のあらすじ・登場人物

鰐に呑まれた男の大騒動

  • 風刺
  • 翻訳

ドストエフスキー 訳者 森鴎外 1865年1月 「時代」

文字数
41,055字
読了目安
約1時間22分
表記
新字旧仮名
種別
小説

この作品について

ドストエフスキーが1865年に発表した風刺的な短編を、森鴎外(森林太郎)が翻訳した作品。ペテルブルグの見世物小屋で生きた鰐を見物していた役人イワン・マトヱエヰツチユが、鰐に頭から呑み込まれてしまう。ところが彼は鰐の腹の中で生きており、そこから出ようとはせず、かえって「名を成す好機だ」と言い出す。突拍子もない出来事をきっかけに、役所と新聞、見世物の持ち主までを巻き込んだ騒動を、語り手「己」の目で皮肉たっぷりに描いた。

あらすじ

一月十三日の午後、役人イワンは妻エレナ・イワノフナの思い付きで、語り手の「己」とともに、新道の見世物小屋でドイツ人が見せている生きた鰐を見物に出かける。ところが、鰐に近づいたイワンが、よりによってその大きな口に呑み込まれてしまう。持ち主は金を惜しみ、妻は取り乱し、役所では噂が広がる。やがて「己」は、鰐の腹の中からイワンが話しかけてくるのを聞く。

登場人物

冒頭部(原文より)

己の友達で、同僚で、遠い親類にさへなつてゐる、学者のイワン・マトヱエヰツチユと云ふ男がゐる。その男の細君エレナ・イワノフナが一月十三日午後〇時三十分に突然かう云ふ事を言ひ出した。それは此間から新道で見料を取つて見せてゐる大きい鰐を見に行きたいと云ふのである。

「鱷」ドストエフスキー(青空文庫)

末尾部(原文より)

一体我々は人中に出る事に慣れてゐないのだ。こんな事は言ふものゝ、友人が非常な運命に陥つてゐるのを思へば、己の平凡な感想なぞを彼此言ふのは済まない事だ。

「鱷」ドストエフスキー(青空文庫)

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