キリストのヨルカに召された少年(ドストエフスキー)のあらすじ・登場人物
聖夜に凍える小さな命
- 心理
- 翻訳
- 文字数
- 5,229字
- 読了目安
- 約10分
- 表記
- 新字新仮名
- 種別
- 小説
この作品について
ドストエフスキーが1876年に雑誌「作家の日記」に発表した掌編。ロシアの大きな町のクリスマス前夜、冷たい地下室でひとりぼっちになった六つばかりの少年が、空腹と寒さのなか、きらめく街へさまよい出る。ガラス越しのクリスマス・ツリー、あたたかな部屋、お菓子。街の光とあまりに対照的な貧しい子どもの姿が、聖夜の奇跡の物語へと続いていく。神西清訳。
あらすじ
クリスマスの前夜、ロシアのある大きな町の地下室で、六つばかりの少年が、空腹と寒さにふるえている。病気の母はぴくりとも動かない。少年は帽子をつかみ、はだしのような足で、まぶしい往来へとびだした。ガラス越しに見えるクリスマス・ツリー、お菓子、あたたかい部屋。少年はそのたびに足を止め、手の指も足の指も凍えて痛む。やがて少年は、人気のない裏通りの薪の山のかげに、うずくまった。
登場人物
- 少年 六つばかりの、地下室で暮らす子ども
- 病気の母 少年と二人で地下室に暮らしていた
- 宿のおかみさん 二日前、警察に連れて行かれた
冒頭部(原文より)
それは、ロシアのある大きな町であったことだ。その晩は、クリスマスの前夜で、とりわけ、寒さのきびしい晩だった。ある地下室に、ひとりの少年がいる。少年といっても、まだ六つになったかならないかの、とても小さな子なのだ。
「キリストのヨルカに召された少年」ドストエフスキー(青空文庫)
末尾部(原文より)
おかあさんをさがしあててみると、こちらはむす子よりひとあしさきに死んでいた。そしてふたりは、天へのぼって、神さまのみもとでめぐりあったのだ。
「キリストのヨルカに召された少年」ドストエフスキー(青空文庫)
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