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庭(芥川龍之介)のあらすじ・登場人物

荒れた庭を築く放蕩の叔父

  • 家族
  • 心理

芥川龍之介 1922年(大正11年)7月 「中央公論」

文字数
5,430字
読了目安
約11分
表記
新字旧仮名
種別
小説

この作品について

宿場の本陣だった旧家の庭と、その家の人々の没落を描く短編。「上」「中」「下」の三章からなり、荒れた庭を元に戻そうとする放蕩者の次男と、甥の廉一との交流が中心となる。

あらすじ

宿場の本陣だった中村家の庭は、維新後しだいに荒れ、家の人々も相次いで世を去る。隠居が急死し、長男も肺病で亡くなり、その妻も病没して、残された幼い廉一は祖母と寝起きする。十年後、駆落ちした次男が、悪疾を抱えて帰ってくる。次男は仏間にこもっていたが、母の唄を聞いて何かを思い立ち、庭を元に戻そうと鍬を握る。やがて廉一が手伝い、二人は池を掘り、木を植えるが、次男は庭の記憶が混乱して、作業は進まない。秋、庭がどうにか形になると、次男は床につき、誰にも気づかれず息を引き取る。その後、庭は家ごと壊されて停車場になり、廉一は東京で画家を志して、毎日絵を描いている。

登場人物

冒頭部(原文より)

 それはこの宿の本陣に当る、中村と云ふ旧家の庭だつた。  庭は御維新後十年ばかりの間は、どうにか旧態を保つてゐた。

「庭」芥川龍之介(青空文庫)

末尾部(原文より)

 廉一は今でも貧しい中に、毎日油画を描き続けてゐる。三男の噂は誰も聞かない。

「庭」芥川龍之介(青空文庫)

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