太平洋魔城(海野十三)のあらすじ・登場人物
海底要塞に潜入する青年
- SF
- 冒険
- 文字数
- 93,147字
- 読了目安
- 約3時間6分
- 表記
- 新字新仮名
- 種別
- 小説
この作品について
1939年(昭和14年)の「少年倶楽部」に連載された、海野十三の代表的な少年向け空想科学冒険小説。太平洋で相次ぐ遭難事件の裏に潜む謎の海底要塞と、恐竜型潜水艦を操る秘密結社に、若き海洋学者・太刀川時夫が単身で挑む。海底の魔城、怪力線砲、島の神にまつられる少年など、奇想に満ちた展開が連続する。
あらすじ
太平洋では旅客機や漁船、外国汽船の遭難が相次いでいた。軍令部の原大佐は海洋学者・太刀川時夫に、はげちょろの空缶をみせ、調査を依頼する。太刀川は暗号無電や怪しい男たちを追ううち、ミンミン島に流れつき、現地の人々の神にまつりあげられる。やがて海底の大渦に吸いこまれた彼は、恐竜型潜水艦が停泊する海底要塞に囚われてしまう。敵の首領リーロフになりすまして潜入した太刀川は、日本攻略作戦の全貌を知り、要塞の大爆破に向けて動く。
登場人物
- 太刀川時夫 若き海洋学者で主人公の青年
- 原大佐 軍令部の太平洋部長
- リーロフ 海底要塞をひきいる敵の首領
- 石福海 太刀川を慕う少年
- 酋長ロロ 太刀川が出会う島の酋長
冒頭部(原文より)
怪しい空缶 どういうものか、ちかごろしきりと太平洋上がさわがしい。あとからあとへと、いくつもの遭難事件が起るのであった。 このことについて、誰よりもふかい注意をはらっているのは、わが軍令部の太平洋部長であるところの原大佐であった。 その原大佐は、いましも軍令部の一室に、一人の元気な青年と、テーブルをかこんでいるところだった。
「太平洋魔城」海野十三(青空文庫)
末尾部(原文より)
無事大任をはたした太刀川時夫は、これについて、原海軍大佐に、次のように語っている。 「日本の将兵はつよい。軍艦もすばらしい。しかし、これだけでは十分でない時代となった。太平洋の平和を永久にたもつには、どうしても正義の国日本が、今までにない科学兵器を発明することが大切である」 * * * 最後に、太刀川青年と一しょに、はたらいた人々は、どうなったであろう。ロップ島の酋長ロロは、よき酋長として附近の島々の住民たちからも敬われ、三浦須美吉は、郷里平磯にかえり、相かわらず遠洋漁業にしたがっている。わが愛する石福海少年は、東京の太刀川の家にとどまって、昼は軍需工場にはたらきつつ、夜学に通って一生懸命勉強しているということである。
「太平洋魔城」海野十三(青空文庫)
原文を読む
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