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危し‼ 潜水艦の秘密(山本周五郎)のあらすじ・登場人物

暗号を解く少年の冒険

  • 冒険
  • ミステリ

山本周五郎 1930年(昭和5年)7月 「少年少女譚海」

文字数
8,208字
読了目安
約16分
表記
新字新仮名
種別
小説

この作品について

山本周五郎が1930年(昭和5年)、「少年少女譚海」に発表した少年向けの探偵冒険小説。どんな暗号でも解いてみせると豪語する少年・春田龍介が、拾った一枚の暗号紙をきっかけに、潜水艦の発明をめぐるスパイの陰謀に立ち向かう。暗号解読と手に汗にぎる活劇に満ちた、山本の初期の少年ものである。

あらすじ

七月の真昼、府立中学の校庭で蹴球の練習をしていた生徒たちが、一枚の奇妙な紙片を見つける。「暗号文らしいぜ」——人の作った暗号ならどんな物でも解いてみせると威張っていた少年・春田龍介に見せてやろう、とみなは校舎へ走る。藤棚の下でその暗号を渡された龍介は、たちまち解読にとりかかる。その暗号紙が導いたのは、龍介の父・春田博士が発明した潜水艦の秘密をめぐる、恐るべきスパイの陰謀だった。博士の発明を撮影したフィルム、山川少将の重要書類、そしてさらわれた龍介の妹——それらを狙う敵の魔手に、少年探偵・龍介が、暗号解読と機転と勇気で立ち向かう。不良青年だった「メリケン壮太」も、龍介にやりこめられて改心し、心強い味方となる。手に汗にぎる活劇の果て、フィルムも書類も、大事な妹も、龍介の手柄でぶじに取り戻される。「おいらの親分は龍介さんで、そしておいらはメリケンの壮太よ、矢でも鉄砲でも持ってこい」——忠実な助手となった壮太が、いつも友達に言うのだった。暗号と冒険に満ちた、山本初期の少年ものである。

登場人物

冒頭部(原文より)

「何だろう、これは?」府立第×中学の校庭には、七月の真昼の陽が照りつけていた。眼の眩むようなその陽ざしの中で、蹴球の猛練習に熱中している二年級の生徒が四五人、いまトラックの一隅にかたまって、一枚の紙片を取巻きながら盛になにか議論していた。

「危し‼ 潜水艦の秘密」山本周五郎(青空文庫)

末尾部(原文より)

 春田博士の発明を撮影したフィルムも、山川少将の重要書類も、大事な妹も春田龍介君の手柄で無事に戻った。  それからメリケン壮太は不良青年をやめて、忠実な龍介君の助手として働くことになった。そして、いつでも友達にこういっている。 「へん、おいらの親分は龍介さんで、そしておいらはメリケンの壮太よ、矢でも鉄砲でも持ってこい」

「危し‼ 潜水艦の秘密」山本周五郎(青空文庫)

原文を読む

原文は青空文庫で公開されています(アプリからも同じ本文をダウンロードして縦書きで読めます)。

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