アプリで読む

無料・登録不要

黒襟飾組の魔手(山本周五郎)のあらすじ・登場人物

少年探偵龍介と黒襟飾組

  • ミステリ
  • 冒険

山本周五郎 1930年(昭和5年)8月 「少年少女譚海」

文字数
12,514字
読了目安
約25分
表記
新字新仮名
種別
小説

この作品について

山本周五郎が1930年(昭和5年)、「少年少女譚海」に発表した少年向けの探偵小説。野球のうまい少年探偵・春田龍介が、「黒襟飾組」を名のる悪の一味の挑戦状を受けて立つ。潜水艦事件で手柄をあげた龍介の、機知と勇気にみちた活躍を描く、痛快なシリーズの一編である。

あらすじ

八月の午後、府立中学の野球グラウンドに陽が照りつけていた。三年生チームの猛練習を眺める倉持教諭が、同僚に尋ねる。「あの捕手は肩も良いし、とても綺麗なプレイをするが、何という生徒だね」。「あれか、あれはそら、先月だったかC・C・D潜水艦事件で手柄をあげた、あの春田龍介だよ」——野球の名手にして少年探偵の龍介のもとへ、「黒襟飾組」を名のる悪の一味から、黒い封筒の挑戦状が届く。額にあざのある混血児の小僧をはじめとする、黒襟飾組の魔手。龍介は、持ち前の機知と勇気で、その悪だくみに立ち向かっていく。物語の結び、事件を解決した龍介に、父も若林子爵もただ感嘆の吐息をもらすばかり。だが龍介は口惜しそうにつけ加える。「だけど残念なのは、あの混血児の小僧を逃がしたことですよ父さん、奴は又きっと何日か仕返しにやって来ますぜ……」。そしてユニフォームを持つと、秋の戦いの猛練習をするために、元気に野球グラウンドへ出かけていくのだった。少年探偵・龍介の活躍を描いた、痛快なシリーズの一編である。

登場人物

冒頭部(原文より)

 八月の午後の陽は府立第X×中学の野球グラウンドの上に照りつけていた。  グラウンドでは三年級のティームが猛練習の最中だった。こっちのスタンドには三年級受持の倉持教諭が、同僚の化学の教師と共に話していた。 「あの捕手は肩も良いし、とても綺麗なプレイをするが、何という生徒だね」

「黒襟飾組の魔手」山本周五郎(青空文庫)

末尾部(原文より)

 父も若林子爵もただ感嘆の吐息をもらすばかりだった。龍介はやがて口惜しそうに附加えた。 「だけど残念なのは、あの混血児の小僧を逃がしたことですよ父さん、奴は又きっと何日か仕返しにやって来ますぜ……」  そしてユニフォーム包を持つと、秋の戦いの猛練習をするために、校庭の野球グラウンドへ、元気に歩いて出かけた。

「黒襟飾組の魔手」山本周五郎(青空文庫)

原文を読む

原文は青空文庫で公開されています(アプリからも同じ本文をダウンロードして縦書きで読めます)。

青空文庫の図書カード

同じ作家の作品

近い作品