ふしぎな人(江戸川乱歩)のあらすじ・登場人物
魔法使いに見えるふしぎな人
- ミステリ
- 冒険
- 文字数
- 44,172字
- 読了目安
- 約1時間28分
- 表記
- 新字新仮名
- 種別
- 小説
- 舞台
- 東京都
この作品について
江戸川乱歩が晩年、講談社の学年誌「たのしい二年生」(1958年8月号から)と、続く「たのしい三年生」に連載した低学年向けの少年探偵もの。ひらがなを中心にした語りで、近所で魔法使いと呼ばれる洋館の「ふしぎな人」と、遊びに通う兄妹、そこへ乗り込む明智小五郎と小林少年の活躍が描かれる。
あらすじ
小学二年生の木村たけしと一年生の妹きみ子は、近所の洋館にひとりで住む四十歳ぐらいの林さんを、魔法使いと呼ばれながらも父の友人として慕っている。林さんは庭で、小人の人形が大きくなって人間に戻る芸を見せ、空を飛ぶ魔法を披露し、動物の毛皮を着た人たちとサーカスごっこまで開いてくれる。ところが、明智小五郎と小林少年が警官隊を連れて洋館に踏み込むと、林さんの正体は変装の名人、怪人二十面相(四十面相)だった。二十面相は兄妹を人質に、秘密の通路から潜水艇で東京港へ逃げ、さらにヘリコプターで島へ向かうが、荷物の中に隠れていた小林少年に捕まる。それでも手錠を外して夜の海へ飛び込み、行方をくらます。やがて二十面相は、家の宝石をあきらめず、今度は木村家の父に化けて入り込む。少年探偵団のポケット小僧はその変装を見破り、二十面相は虎や老人、鎧と姿を変えて逃げ回る。最後は、金庫の中に潜んだポケット小僧と、明智探偵、小林少年の罠にかかり、二十面相は逮捕される。木村さんは宝石を守った一同に礼を述べる。
登場人物
- 林さん 洋館にひとりで住み、魔法使いと呼ばれる四十歳ぐらいの男
- 木村たけし 小学二年生。会社の社長の息子
- 木村きみ子 たけしの妹。小学一年生
- 明智小五郎 名探偵
- 小林少年 明智の少年助手
- ポケット小僧 少年探偵団の小さな団員
冒頭部(原文より)
1 マントにんぎょうのまき きむらたけしくんは、しょうがっこうの二ねん生で、とうきょうのひろいおうちにすんでいました。 おとうさんは、あるかいしゃのしゃちょうさんです。 きむらたけしくんのおうちのちかくに、ふしぎなせいようかんがあって、そこにふしぎな人がすんでいました。 二かいだてのふるいせいようかんで、そのまわりは、木のいっぱいはえたにわでかこまれていました。
「ふしぎな人」江戸川乱歩(青空文庫)
末尾部(原文より)
「明智先生、ありがとう。小林くん、ポケット小ぞうくん、みんなありがとう」 木村さんは、にこにこして、みんなにお礼をいうのでした。
「ふしぎな人」江戸川乱歩(青空文庫)
原文を読む
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