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洞熊学校を卒業した三人(宮沢賢治)のあらすじ・登場人物

えらくなりたい三人の末路

  • 幻想

宮沢賢治 

文字数
9,249字
読了目安
約18分
表記
新字旧仮名

この作品について

宮沢賢治の童話。洞熊学校を同じ年に卒業した蜘蛛・なめくじ・狸が、それぞれ「いちばんえらく」なろうとして身を滅ぼす。のちに改稿された「蜘蛛となめくじと狸」と同じ題材の先行稿で、三人の末路を一章ずつ語る。弱い者を食って大きくなる者への、ユーモアを装った辛辣な寓話である。

あらすじ

赤い手長の蜘蛛と銀いろのなめくじと顔を洗ったことのない狸は、洞熊学校を卒業し、それぞれ心の中で「いちばんえらくなってやる」と思いながら別れる。蜘蛛は飢えながら小さな網を張り、迷い込んだあぶの子やめくらのかげろうを食べて太り、妻を迎えて二百の子をもうけ、虫けら会の副会長に推されるまでになる。しかし網にためた獲物が腐り、蜘蛛の一家は雨に流されてしまう。なめくじは人のよい顔で近づいたかたつむりやとかげを言葉巧みに溶かして食べて大きくなるが、雨蛙が土俵にまいた塩で溶けてしまう。狸は念仏を唱えるふりをして兎を、さらに説教をするふりをして狼を食べ、狼の持って来た籾を呑み込んだため、腹の中で稲が芽吹いて裂けて死ぬ。洞熊先生は、三人とも賢いいい子だったのにと言って大きなあくびをする。

登場人物

冒頭部(原文より)

 赤い手の長い蜘蛛と、銀いろのなめくぢと、顔を洗ったことのない狸が、いっしょに洞熊学校にはひりました。洞熊先生の教へることは三つでした。

「洞熊学校を卒業した三人」宮沢賢治(青空文庫)

末尾部(原文より)

 洞熊先生も少し遅れて来て見ました。そしてあゝ三人とも賢いいゝこどもらだったのにじつに残念なことをしたと云ひながら大きなあくびをしました。  このときはもう冬のはじまりであの眼の碧い蜂の群はもうみんなめいめいの蝋でこさへた六角形の巣にはひって次の春の夢を見ながらしづかに睡って居りました。

「洞熊学校を卒業した三人」宮沢賢治(青空文庫)

原文を読む

原文は青空文庫で公開されています(アプリからも同じ本文をダウンロードして縦書きで読めます)。

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