アプリで読む

無料・登録不要

今鏡(作者不詳)のあらすじ・登場人物

世継の孫が語る大鏡のその後

  • 歴史
  • 古典

作者不詳 

文字数
152,553字
読了目安
約5時間5分
表記
新字旧仮名
種別
小説
舞台
  • 奈良県

この作品について

平安時代末期、嘉応二年(1170年)ごろに成立したとされる歴史物語。作者はわかっておらず、藤原為経(寂超)とする説がある。大鏡のあとを受けて、後一条天皇の万寿二年(1025年)から高倉天皇の嘉応二年(1170年)までの約百四十五年を、天皇・摂関家・源氏・皇族・諸家の人々の順に十巻でたどる。初瀬へ参る道すがらに出会った百歳を超える老女が、大鏡の語り手大宅世継の孫と名のり、昔の事を語る形をとる。四鏡のうち、大鏡に続く時代を描く。本書は国文大観(歴史部「四鏡」、丸岡桂・松下大三郎共編、板倉屋書房、1906年)に収める原文で、国立国会図書館が公開する底本の画像とOCRテキストを照らし合わせて校正し、収録した。

あらすじ

三月の十日あまり、友だちを誘って初瀬に詣でた語り手は、道ばたの木かげで、杖にすがった老女に出会う。都に百年あまり、その後山城の狛と春日野に住んだというその老女は、問われて、自分は世継の孫で、若いころは宮仕えもしたと名のり、昔のことをしだいに語りはじめる。第一〜第三の「すべらぎ(天皇)の上・中・下」では後一条天皇から高倉天皇までの歴代の天皇の御代を、第四〜第六の「ふぢなみ(藤原氏)」では摂関家の人々を、第七の「村上の源氏」では源氏を、第八の「みこたち」では皇族を、第九の「むかしがたり」では学者・僧・詩歌にすぐれた人々の昔の話を、第十の「うちぎき」では和歌の歴史や、作り物語を書いた人のゆくえを、それぞれ語る。最後は、物語の作者の居どころを尋ねさせたのに会えず、人を付けて見届けさせなかったことを悔しく思う語り手の言葉で終わる。

登場人物

冒頭部(原文より)

やよひの十日あまりの頃、同じ心なる友だちあまたいざなひて、はつせに詣で侍りしついでに、よきたよりに寺めぐりせむとて大和のかたに旅ありき日ごろするに、路遠くて日もあつければ、木かげに立ちよりて休むとてむれゐる程に、みづはさしたる女の杖にかゝりたるがめのわらはの花がたみにわらび折りいれてひぢにかけたるひとり具して、その木のもとにいたりぬ。

「今鏡」作者不詳(青空文庫)

末尾部(原文より)

「「来む世にうゑきのもとに仏となりて、これがやうにのり説きて、人々に聞かせ奉らばや」」など申しゝこそ唯人とも覚え侍らざりしか。その程と申しゝ所尋ねさせ侍りしかども、え又もあはでなむ。人をつけてたしかに見おかせでと、悔しくのみおぼえてこそすぎて侍れ。

「今鏡」作者不詳(青空文庫)

原文を読む

原文はアプリに収録しています(縦書きで読めます)。底本:丸岡桂・松下大三郎 共編「國文大觀 歴史部 四鏡」(板倉屋書房、1906年)。国立国会図書館デジタルコレクションで公開されている底本の画像と、同館「次世代デジタルライブラリー」のOCRテキスト(パブリック・ドメイン)をもとに、画像と照らし合わせて校正し、今鏡(第一〜第十)の本文だけを収録した(異本の注記・傍注・割注は省いた)。旧字は新字に改めた(仮名遣いは底本のまま)。

底本の画像を見る

同じ作家の作品

近い作品