印度の婦人へ(ガンディー)のあらすじ・登場人物
糸車を回せとインドの女性へ
- 社会
- 翻訳
- 文字数
- 2,849字
- 読了目安
- 約6分
- 表記
- 旧字旧仮名
この作品について
ガンジーが週刊紙『ヤング・インディア』の1921年8月11日号に載せた、インドの女性たちへの公開書簡。国民会議派が外国製の布の不買を徹底すると決めたのを受け、これまでの女性たちの献身をたたえたうえで、外国製の衣服を手放し、手紡ぎ・手織りの国産綿布カディを着て、暇な時間に糸を紡ぐよう呼びかける。ガンジーの論説・書簡を福永渙が訳して集めた『ガンヂーは叫ぶ』(1930年)に収められた。
あらすじ
全インド国民会議委員会は九月末までに外国製布の不買を徹底すると決めた。ガンジーは、ボンベイで高価なサリーなどを火に投じた女性たちの行為を、国の疫病を防ぐ外科手術のような正しい犠牲だとたたえる。過去一年、女性たちは宝石や現金を差し出し、寄付を集めて回り、純白の国産綿服をまとって運動を支えてきた。しかし不買を完全にするには、外国製の衣服をすべて捨て、手で紡ぎ手で織った布だけで満足しなければならない。わが子が醜くても捨てる母はいないように、国の産物を愛せよと説き、真の芸術は作り手の幸福と純潔を表すものだと述べる。さらに、かつてインドの女性が世界に誇る糸を紡いでいたことを思い起こさせ、一人残らず暇な時間に糸を紡ぎ、紡績倶楽部を作るよう求める。インドの経済上・精神上の救いと、未来の国民を育てる役目は女性たちの肩にかかっているとして、国民的努力への祝福を願って結ぶ。
冒頭部(原文より)
親愛なる妹※たちよ。 全印度國民會議委員會は、來る九月三十日を以て、外國製布非買同盟を徹底的に決行するといふ重大な決議をした。この非買同盟はロカマンヤ・チラクを記念するために、去る七月三十一日にボンベイで點ぜられた犧牲的な火と共に始まつたのである。私はあなた方が今まで立派な美しいものと考へてゐた高價なサデイやその他の衣服の山に火をつける特權をあなた方から與へられたのである。私は※妹たちがその高價な衣類を投出されたのは正しく賢明であつたと思ふ。あの衣類を燒棄てたことは、あなた方がそれを利用し得た最も經濟的な使用法であつた。何となれば傳染病細菌の附着した品物を燒棄てることは、それを最も經濟的に、最もよく用ゐることだからである。それは國家のより重大な疫病を豫防するために必要な外科手術である。
「印度の婦人へ」ガンディー(青空文庫)
末尾部(原文より)
私はあらゆる婦人の會合に於て、あなた方がこの國民的努力を祝福して下さるやうにお願ひした。それは、あなた方の純潔と、眞摯と、敬虔とは、きつと効果のあるやうな祝福を與へて下さるだらうと信じたからである。あなた方は外國製衣類を棄て、暇な時間には休みなく國家のために絲紡ぎをさるることにより、あなた方の祝福が豐かな實を結ぶことを、確實に信じていいのである。
「印度の婦人へ」ガンディー(青空文庫)
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