いさましい話(山本周五郎)のあらすじ・登場人物
難所の国許に挑む若者
- 歴史
- 心理
- 文字数
- 36,848字
- 読了目安
- 約1時間14分
- 表記
- 新字新仮名
- 種別
- 小説
この作品について
山本周五郎が1950年(昭和25年)、「講談雑誌」増刊号に発表した時代小説。「国許の人間は頑固でねじけている、江戸からゆく者は三年と続かない」——そんな難所とされる国許へ、若くして重い役に赴任した玄一郎。逆境のなかで奮闘する若者の姿を、亡き父への思いとともに描いた一編である。
あらすじ
「国許の人間は頑固でねじけている」「女たちがわるくのさばる」「江戸からゆく者は三年と続かない」——江戸邸では、ずっと以前からそういう定評があった。特に、若くして重い役に赴任した者は、例外なしに辛いめにあうという。その難所とされる国許へ、玄一郎は若くして重い役をおびて赴任する。頑固でねじけた人々、わるくのさばる女たち、根深い因習——そうした逆境のただ中で、玄一郎は懸命に奮闘していく。周囲の反発や妨害に耐え、若さゆえの苦労を重ねながら、彼は自らの役目を果たそうとする。その胸の支えとなっていたのは、亡き父への思いだった。物語の結び、玄一郎はそっと口の内でつぶやく。「――お父さま」。玄一郎の頬を、涙がこぼれおちる——。逆境に立ち向かう若者の奮闘を、亡き父への思慕とともに描いた、山本の一編である。
登場人物
- 玄一郎 難所の国許に赴任する若者
冒頭部(原文より)
国許の人間は頑固でねじけている。 ――女たちがわるくのさばる。 ――江戸からゆく者は三年と続かない。 江戸邸ではもうずっと以前からそういう定評があった。また事実がいつもそれを証明してきた。特に若くて重い役に赴任したような者は、例外なしに辛きめにあうということだ。
「いさましい話」山本周五郎(青空文庫)
末尾部(原文より)
彼は、そっと口の内で、つぶやいた。 「――お父さま」 玄一郎の頬を、涙がこぼれおちた。
「いさましい話」山本周五郎(青空文庫)
原文を読む
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