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海底の魔術師(江戸川乱歩)のあらすじ・登場人物

海に挑む少年探偵団

  • 冒険
  • ミステリ

江戸川乱歩 1955年(昭和30年)1月 「少年」

文字数
77,453字
読了目安
約2時間35分
表記
新字新仮名
種別
小説
舞台
  • 千葉県

この作品について

江戸川乱歩が1955年(昭和30年)、雑誌「少年」に連載した少年探偵団もの。房総半島沖の沈没船引き揚げ作業のさなか、海底にひそむ「魔術師」の怪が人々を脅かす。沈没船の財宝をめぐって、名探偵・明智小五郎と小林少年、少年探偵団が、海を舞台に事件に挑む。海洋冒険の趣向を盛りこんだ、痛快な少年探偵団ものである。

あらすじ

房総半島の東がわ、大戸村の沖あいで、日東サルベージ会社による沈没船の引き揚げ作業が行われていた。海底に沈むのは、嵐の晩に岩にぶつかって沈没した貨物船「あしびき丸」。ところが、海の底には、この引き揚げをはばむ怪物——「海底の魔術師」がひそんでいた。潜水夫たちを襲う怪異の正体は、宿敵・怪人二十面相だったのだ。二十面相がねらうのは、沈没船にまつわる莫大な財宝である。事件に立ち向かうのは、名探偵・明智小五郎と、小林少年ひきいる少年探偵団。海と船を舞台に、変装と計略をあやつる怪人との、手に汗にぎる攻防がくり広げられる。巨大な「おばけガニ」まで登場する海洋冒険の果て、怪人二十面相はついに捕らえられ、財宝は正当な持ち主のもとへ戻る。船員たちの万歳が響くなか、明智と少年探偵団の勝利で物語は結ばれる。海を舞台にした、痛快な少年探偵団ものである。

登場人物

冒頭部(原文より)

 日東サルベージ会社の沈没船引きあげのしごとが、房総半島の東がわにある大戸村の沖あいでおこなわれていました。  その海の底に、東洋汽船会社の千五百トンの貨物船「あしびき丸」が沈没しているのです。ひと月ほどまえのあらしの晩に、「あしびき丸」は航路をまちがえて、海の中の大きな岩にぶつかり、船の底がやぶれて、そこへしずんだのです。

「海底の魔術師」江戸川乱歩(青空文庫)

末尾部(原文より)

 それから一時間ほどのち、ハヤブサ丸の甲板には、明智探偵と小林少年と十三人の勇士が、もどっていました。そして、甲板の床には、おばけガニのからが、なげだされ、そのそばに、怪人二十面相が、息もたえだえに、よこたわっていました。  そこには宮田さんや賢吉少年の顔も見えました。それをとりまく、おおぜいの船員は、両手を高くあげて、ばんざいを、さけんでいました。

「海底の魔術師」江戸川乱歩(青空文庫)

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