クねずみ(宮沢賢治)のあらすじ・登場人物
せきばらいをするそねみ屋
- 風刺
- 幻想
- 文字数
- 5,599字
- 読了目安
- 約11分
- 表記
- 新字新仮名
この作品について
宮沢賢治の短編童話。「エヘン、エヘン」とせきばらいをするのが癖の高慢なクねずみが、そねみ深さのあまり災難に遭う話。ツェねずみ、タねずみなど、記号のような名前のねずみたちが登場する。他者への嫉妬を笑う寓話。
あらすじ
クねずみは、自分をねずみの仲間で一番の学者だと思い、他のねずみが何か言うと「エヘン、エヘン」とせきばらいをする癖がある。友だちのタねずみが来て景気や天気の話をしても、聞きかじりの言葉を使うたびにせきばらいでおどし、帰らせてしまう。クねずみは「ねずみ競争新聞」を読んで散歩に出るが、天井裏街で、会議員のテねずみの立派な演説をそねんでせきばらいをし、「分裂者だ」と叫ばれて縛られ、暗殺されそうになる。そこへ猫大将が現れてねずみたちが逃げ、猫は縛られたクねずみを家庭教師として連れて行く。クねずみは猫の四匹の子に算術を教えるが、一から二は引けないといった問いに猫の子たちが賢く答えるのにそねみ、せきばらいをしてしまう。猫の子はクねずみの足から食べ、猫大将が「何か習ったか」と聞くと、四匹は「ねずみをとることです」と答える。
登場人物
- クねずみ 高慢でそねみ深く、せきばらいが癖
- タねずみ クねずみの友だち
- テねずみ 新任のねずみ会議員
- 猫大将 クねずみを家庭教師として連れて行く
冒頭部(原文より)
クという名前のねずみがありました。たいへん高慢でそれにそねみ深くって、自分をねずみの仲間の一番の学者と思っていました。ほかのねずみが何か生意気なことを言うとエヘンエヘンと言うのが癖でした。 クねずみのうちへ、ある日、友だちのタねずみがやって来ました。 さてタねずみはクねずみに言いました。
「クねずみ」宮沢賢治(青空文庫)
末尾部(原文より)
「何か習ったか。」とききました。 「ねずみをとることです。」と四ひきがいっしょに答えました。
「クねずみ」宮沢賢治(青空文庫)
原文を読む
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