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黒手組(江戸川乱歩)のあらすじ・登場人物

明智の暗号解読が光る初期作

  • ミステリ

江戸川乱歩 1925年(大正14年)3月 「新青年」

文字数
17,977字
読了目安
約36分
表記
新字新仮名
種別
小説

この作品について

江戸川乱歩が1925年(大正14年)、「新青年」に発表した明智小五郎ものの初期短編。「黒手組」を名乗る犯人からの脅迫と誘拐事件を、名探偵・明智小五郎が、残された暗号文を解読することで追う。乱歩が明智に暗号解読の才を与えた作品で、軽妙な語り口が楽しい一編である。

あらすじ

語り手が明智小五郎と知り合って一年ほどたったころの事件。それは、語り手の身内の家庭を舞台に起きたものだけに、彼にとって忘れがたい出来事だった。「黒手組」——イタリアの秘密結社を思わせる名を騙る犯人から脅迫状が届き、やがて誘拐事件が起こる。手がかりとなるのは、犯人が残した一通の奇妙な暗号文。名探偵・明智小五郎は、その暗号を鮮やかに解読してみせ、事件の真相へと迫っていく。「黒手組」の正体、そして誘拐の裏に隠された事情が明かされると、物語は思いがけず洒落た結末を迎える。「この俺が今日は二組の恋人の月下氷人を勤めた訳だからね」——事件を解決した明智は、二組の恋人の縁結び役までつとめて、心から愉快そうに笑うのだった。明智小五郎の暗号解読の才が光る、乱歩初期の軽妙な一編である。

登場人物

冒頭部(原文より)

 またしても明智小五郎の手柄話です。  それは、私が明智と知合になってから一年程たった時分の出来事なのですが、事件に一種劇的な色彩があって中々面白かったばかりでなく、それが私の身内のものの家庭を中心にして行われたという点で、私には一層忘れ難いのです。  この事件で、私は、明智に暗号解読のすばらしい才能のあることを発見しました。

「黒手組」江戸川乱歩(青空文庫)

末尾部(原文より)

「人生は面白いね。この俺が今日は二組の恋人の月下氷人を勤めた訳だからね」  明智はそういって、心から愉快そうに笑うのでした。

「黒手組」江戸川乱歩(青空文庫)

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