祭の晩(宮沢賢治)のあらすじ・登場人物
祭の晩に出会った山男
- 幻想
- 心理
- 文字数
- 3,854字
- 読了目安
- 約8分
- 表記
- 新字新仮名
この作品について
宮沢賢治の短編童話。山の神の秋祭りの晩、少年亮二が、団子の代金が払えずいじめられていた山男を助ける。山男の不器用な正直さと、少年の素朴な思いやりが描かれ、後半のお爺さんとの会話にも温かさがある。
あらすじ
山の神の秋祭りの晩、亮二は十五銭をもって、見世物の「空気獣」小屋に入る。そこで、大きな体に黄金色の目の男に、うっかりぶつかる。そのあと、神楽殿の近くの掛茶屋で、先ほどの大男が、団子の代金が払えず、村の若者にいじめられているのを亮二は見る。男は、薪を百把持ってきて返すと言うが、どもってうまく伝わらない。亮二は、たった一枚残った白銅をそっと男の足の上に置く。男は驚いて代金を台に置き、「薪を百把あとで返すぞ、栗を八斗あとで返すぞ」と叫んで風のように逃げた。家に帰ってお爺さんに話すと、お爺さんは、それは山男だ、正直なものだと笑う。そのとき、家の前に大きな音がして、外には薪が山のように積まれ、一面に栗の実が散らばっていた。亮二は、山男にもっといいものをやりたいと思いながら、月を眺める。
登場人物
- 亮二 祭の晩に山男を助ける少年
- 山男 祭を見に来て、団子の代金が払えず困る大男
- お爺さん 亮二の祖父。山男は正直だと言う
- 達二 亮二の従兄
冒頭部(原文より)
山の神の秋の祭りの晩でした。 亮二はあたらしい水色のしごきをしめて、それに十五銭もらって、お旅屋にでかけました。「空気獣」という見世物が大繁盛でした。
「祭の晩」宮沢賢治(青空文庫)
末尾部(原文より)
「うん、そういういいものあればなあ。さあ、うちへ入って豆をたべろ。そのうちに、おとうさんも隣りから帰るから」と言いながら、家の中にはいりました。 亮二はだまって青い斜めなお月さまをながめました。 風が山の方で、ごうっと鳴っております。
「祭の晩」宮沢賢治(青空文庫)
原文を読む
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