女は同じ物語(山本周五郎)のあらすじ・登場人物
「女はみな同じ」父の人生訓
- 歴史
- 心理
- 文字数
- 21,289字
- 読了目安
- 約43分
- 表記
- 新字新仮名
- 種別
- 小説
この作品について
山本周五郎が1955年(昭和30年)、「講談倶楽部」に発表した時代小説。「結婚してしまえば、女はみな同じようなものだ」——城代家老・梶竜右衛門が息子に授ける皮肉な人生訓。侍女をめぐるひと騒動の顛末を通して、夫婦と女をめぐる機微を、苦みばしったユーモアで描いた一編である。
あらすじ
「まあ諦めるんだな、安永の娘をもらうんだ」——城代家老・梶竜右衛門は、息子の広一郎にそう言う。「どんな娘でも、結婚してしまえば同じようなものだ。娘のうちはいろいろ違うようにみえる、が、或る意味では、女はすべて同じようなものだ」。梶家では、行儀見習いの奥女中を毎年えらんで召し使っていた。ある年、梶夫人は、新しい小間使のよのという娘を、未婚の息子・広一郎の侍女につけると言い出す。武家の習慣としては新式で、由ありげなその処置——安永家との縁談をひかえた微妙な状況のなか、侍女をめぐるひと騒動が持ち上がる。だが、ひと月ののち、竜右衛門は息子に問う。「もう一と月になる、どうやら無事におさまったらしいな」。「ええ、無事にいっています」。「おれの云ったことが思い当ったかね、結婚してしまえば、女はみな同じようなものだ、ということがさ」。「さよう、仰しゃるとおりでした、女は同じでしたよ」と、広一郎は落ち着いて答えるのだった。夫婦と女をめぐる機微を、苦みばしったユーモアで描いた、山本の一編である。
登場人物
- 梶竜右衛門 城代家老
- 広一郎 竜右衛門の息子
- よの 広一郎の侍女となる娘
冒頭部(原文より)
「まあ諦めるんだな、しょうがない、安永の娘をもらうんだ」と竜右衛門がその息子に云った、「どんな娘でも、結婚してしまえば同じようなものだ、娘のうちはいろいろ違うようにみえる、或る意味では慥かに違うところもある、が、或る意味では、女はすべて同じようなものだ」
「女は同じ物語」山本周五郎(青空文庫)
末尾部(原文より)
「おれの云ったことが思い当ったかね」と父親が云った、「結婚してしまえば、女はみな同じようなものだ、ということがさ」 「さよう」と広一郎はおちついて云った、「仰しゃるとおりでした、女は同じでしたよ」
「女は同じ物語」山本周五郎(青空文庫)
原文を読む
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