青銅の魔人(江戸川乱歩)のあらすじ・登場人物
戦後少年探偵団シリーズ第一作
- ミステリ
- 冒険
- 文字数
- 81,993字
- 読了目安
- 約2時間44分
- 表記
- 新字新仮名
- 種別
- 小説
この作品について
江戸川乱歩が1949年(昭和24年)、雑誌「少年」に連載した少年探偵団もの。戦後の少年探偵団シリーズの第一作である。真夜中の銀座に現れる、歯車の音をたてて歩く「青銅の魔人」——ロボットのような怪人が、時計や宝石をねらう。名探偵・明智小五郎と小林少年、そして新登場の「チンピラ別働隊」の少年たちが、怪人の秘密に挑む。戦後の子どもたちを夢中にさせた、シリーズ復活の一編である。
あらすじ
冬の月のさえた真夜中、銀座通りに近い橋のたもとの交番で、夜番の警官が奇怪なものを目撃する。歯車のきしむ音をたてて歩く、青銅でできたロボットのような怪人——「青銅の魔人」である。その魔人は、高価な時計や宝石を、たくみにぬすみ去っていく。神出鬼没の怪人に、名探偵・明智小五郎と少年助手・小林少年が立ち向かう。この物語で新たに活躍するのが、浮浪児あがりの少年たちからなる「チンピラ別働隊」。彼らは、機転と度胸で明智たちを助け、地底に隠された秘密の工場や財宝の謎に迫っていく。やがて青銅の魔人の秘密はことごとくあばかれ、その同類は捕らえられ、地底の財宝はもとの持ち主のもとへ戻る。手がらをたてたチンピラ少年たちは、明智探偵の世話で、あるものは学校へ、あるものは職業につき、それぞれ幸福な身の上になったという。戦後の少年探偵団シリーズの幕開けを飾った、痛快な一編である。
登場人物
- 青銅の魔人 歯車の音をたてて歩くロボットのような怪人
- 明智小五郎 名探偵
- 小林少年 少年探偵団団長
- チンピラ別働隊 浮浪児あがりの少年たち
冒頭部(原文より)
冬の夜、月のさえた晩、銀座通りに近い橋のたもとの交番に、ひとりの警官が夜の見はりについていました。一時をとっくにすぎた真夜中です。 ひるまは電車やバスや自動車が、縦横にはせちがう大通りも、まるでいなかの原っぱのようにさびしいのです。月の光に、四本の電車のレールがキラキラ光っているばかり、動くものは、何もありません。東京中の人が死にたえてしまったようなさびしさです。
「青銅の魔人」江戸川乱歩(青空文庫)
末尾部(原文より)
残念ながら、主犯をとらえることは、できませんでしたが、青銅の魔人の秘密は、ことごとくあばかれ、かれの同類はとらえられ、秘密の工場は、とりつぶされ、地底の財宝は、それぞれ、もとの持ち主の手にもどりました。 そして、このチンピラ少年たちは、そのうち、明智探偵の世話で、あるものは学校にはいり、あるものは職業につき、それぞれ、幸福な身のうえになったということです。
「青銅の魔人」江戸川乱歩(青空文庫)
原文を読む
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