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夜光人間(江戸川乱歩)のあらすじ・登場人物

闇に光る夜光怪人

  • ミステリ
  • 冒険

江戸川乱歩 1958年(昭和33年)1月 「少年」

文字数
75,040字
読了目安
約2時間30分
表記
新字新仮名
種別
小説
舞台
  • 東京都

この作品について

江戸川乱歩が光文社の月刊誌「少年」に1958年(昭和33)の1年間連載した、少年探偵団ものの長編。森や墓地に現れる、青銀色に光る顔と体、赤くもえる目と口の「夜光怪人」をめぐる怪事件を描く。少年探偵団の肝だめしの夜に怪物が現れ、宙に浮かぶ首、仏像の盗難、明智探偵が二人いる部屋と、怪異と謎が連続する。明智探偵と小林少年、そして少年探偵団とチンピラ別働隊が力を合わせる。

あらすじ

少年探偵団の肝だめしの夜、世田谷の森の闇に、からだ全体が青銀色に光る怪物があらわれる。目は赤くかがやき、口の中は火のようにもえて、笑い声を立てながら高い木の上に浮かび上がって消えた。二、三日後には港区の寺の墓地にも同じ怪物が出没し、夜光怪人のうわさは日本じゅうにひろがる。実業家の杉本さんの邸では、高さ十五センチほどの小さな仏像が書斎から消える。小林少年たちが張りこみをしていても、怪人は窓の外にあらわれ、煙のように逃げ去る。次に狙われた麻布の赤森さんの邸にも明智探偵があらわれて警戒するが、怪人の予告は、ねらいが邸から別のところにあるのではと見えてくる。やがて小林少年は、明智が二人いる洋館の部屋を目撃する。にせ明智の正体は、夜光怪人に変装していた怪人四十面相だった。部屋ぜんたいが昇降する仕掛けで二人の名探偵が入れ替わる大魔術のたねが明かされ、地下道から逃げた四十面相は、プロペラを背負って木の上を飛びまわり、さらに実業家の上山さんに化けて小林少年とポケット小僧を古井戸の底の洞窟へ誘いこむ。落とし穴や土くずの滝で少年たちを苦しめるが、駆けつけた警官隊とチンピラ別働隊が、網で四十面相をとらえた。

登場人物

冒頭部(原文より)

 名探偵明智小五郎の少年助手、小林芳雄君を団長とする少年探偵団は、小学校の五、六年生から中学の一、二年生までの少年二十人ほどで組織されていました。みんなが近くに住んでいるわけではなく、学校もちがっている少年がおおいので、この二十人が、いつでも集まるわけではありません。ときによって、事件にかんけいする少年たちの、顔ぶれがちがうのです。  みんな学生ですから、学校のある時間には、探偵のはたらきはできません。また、おうちで勉強もしなければなりません。ですから、日曜日のほかは、すこしの時間しか、はたらけないのです。

「夜光人間」江戸川乱歩(青空文庫)

末尾部(原文より)

 どろまみれの小林少年とポケット小僧は、それを見送っていましたが、ポケット小僧はもう、うれしくてたまりません。どろだらけの顔で、いきなり叫びました。 「明智先生ばんざーい! 小林団長ばんざーい! 少年探偵団とチンピラ隊ばんざーい!」  すると、八人のチンピラ隊も、それにあわせて、うれしそうに「ばんざい、ばんざい。」を、くりかえすのでした。

「夜光人間」江戸川乱歩(青空文庫)

原文を読む

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