連作とは

分類
形式・ジャンル
読み
れんさく

内容の上でつながりのある作品を、次々と書き重ねて一つのまとまりにすること。またそうしてできた作品群。小説では、同じ人物・舞台・主題による独立した短編を重ねていく連作短編が代表的で、一編ずつでも読めるが、通して読むと長編のような広がりが生まれる。夏目漱石『夢十夜』(明治41年)は「こんな夢を見た」で知られる十の夢を並べた連作で、『彼岸過迄』(明治45年)では、短編を重ねて一つの長編を構成するという構想を、漱石自身が巻頭の文章で述べている。山本周五郎の『赤ひげ診療譚』(昭和33年)は、小石川養生所の医師たちを軸に一話ずつ完結する話を重ね、『青べか物語』(昭和35年)は作者が若い日に暮らした漁師町の人々を描いた自伝的な連作である。短歌や俳句では、一人の作者が同じ題材で何首・何句も詠み、全体で一つの味わいを出すものを連作といい、斎藤茂吉『赤光』の「死にたまふ母」がよく知られる。原民喜『原爆小景』のような連作詩もある。また、何人かの作家が一回ずつ書き継いで一編の小説を作ることも連作と呼び、昭和5年(1930年)に「新青年」が江戸川乱歩ら六人に書き継がせた『江川蘭子』はその例である。

関連する用語

この用語に関わる作品

この用語に関わる作家