元禄文化とは

分類
時代区分
読み
げんろくぶんか

江戸時代前期、5代将軍徳川綱吉の治世の元禄年間(1688〜1704年)を中心に、上方(京・大坂)の町人が担い手となって栄えた文化。出版の普及と経済の発展を背景に、町人が文化の主役に加わったことに特色がある。文学では、井原西鶴が『好色一代男』(1682年)で浮世草子を開き、『日本永代蔵』(1688年)や『世間胸算用』(1692年)で町人の金銭と暮らしを描いた。松尾芭蕉は俳諧を蕉風の芸術へ高め、元禄2年(1689年)に『おくのほそ道』の旅に出た。近松門左衛門は、竹本義太夫の竹本座のために書いた『曽根崎心中』(元禄16年・1703年)で、世話物に町人の恋と義理の悲劇を持ち込んだ。演劇では、江戸の初代市川団十郎が荒事を、上方の坂田藤十郎が和事を演じて人気を集め、絵画では菱川師宣が浮世絵を確立し、尾形光琳が装飾的な画風を生んだ。『平家物語』や能に代表される中世の文化に対し、当世の暮らしとその情を肯定するところに、この文化の明るさがある。

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